Oa-Oz
◆OM
old man
アマチュア無線仲間の先輩男性に用いる敬称。JAコールの局長さんなどベテランのハムに対して特に用いることが多い。

◆op
operator
オペレータの略。英語圏で「ham op」といえばアマチュア無線家、「YL op」といえば女性アマチュア無線家のこと。

◆OSC
oscillator
「発振器」の略称。回路図では「発振部」の略称としてOSCを用いる。

◆Oscar
「オスカー」と読む。オスカーは世界と日本のアマチュア衛星を象徴する言葉である。
1961年12月12日(米国時間)、米国西海岸のグループ「プロジェクト・オスカー」(Project OSCAR)が打ち上げた初のアマチュア衛星が「オスカー」(OSCAR-1)だった。これを契機に、1969年、米国の首都ワシントンDCで教育団体としてAMSAT(アマチュア衛星通信協会)が発足した。AMSATの尽力により、1983年6月16日(現地時間)にはAMSAT-OSCAR 10 (AO-10)が仏領ギアナのクール(Kourou)基地からアリアン・ロケット 1-06(ARIANE 1-06)で打ち上げられた。ところが衛星がロケットの三段目を切り離した後、ロケットの推力が設計通り低下しなかったため追突された。この結果、AO-10は高度3,997km〜35,449kmの楕円軌道衛星になってしまった。これに伴いバンアレン帯(放射線帯)を通る時間が長くなり、半導体チップの損傷が設計より速く進んだ。現在はほとんど機能していない。AO-10の送信は435MHz帯、受信は145MHz帯であった。続いてAMSAT-OSCAR 13(AO-13)が1988年6月15日(現地時間)、仏領ギアナのクール(Kourou)基地からアリアン・ロケット 4(ARIANE-4)で打ち上げられた。打ち上げは成功し、1ヵ月以内に二回にわたる軌道修正にも成功した。これによりAO-13は自力で計画通りの軌道に乗ることに成功した初のアマチュア衛星になった。1988年7月22日以降はBモードを皮切りに、順次、運用が始まった(RUDAKを除く)。1990年になると軌道がずれ始め、1996年12月5日、大気圏へ再突入した。
一方、国産初のアマチュア衛星はFuji-Oscar 12(FO-12)である。JARLが宇宙開発事業団(NASDA)の「H1ロケット」により1986年8月13日に種子島宇宙センターから打ち上げた。「ふじ」(Fuji)とも呼ばれている。これに搭載されたデジタル系とアナログ系のトランスポンダーを設計・製作は日本アマチュア衛星通信協会(JAMSAT)が担当した。FO-12は1989年11月に運用を終えた。なお、FO-12の開発時のコード名は「JAS-1」(Japan Amateur Satellite-one)だった。Fuji-Oscar 12(FO-12)に続くJARLの2号機はFuji-Oscar 20(FO-20)である。JARLが1990年2月7日に打ち上げた。「ふじ2号」(Fuji 2)とも呼ばれている。上りは145MHz帯、下りは430MHz帯を用いている。その後、アナログ系のJAモードのトランスポンダーは運用可能だが、CWビーコンの発射が不安定になった。なお、FO-20の開発時のコード名は「JAS-1b」(Japan Amateur Satellite-one b)だった。

◆OT
old-timer
「オールド・タイマー」の略称。古顔、古参のこと。old-time は「昔の」という意味。

◆over
over
オーバー。電話形式の交信の最後に言う「どうぞ」「お返しします」と同じ。原意は英語の「終わった」(over)。

◆OTH
over-the-horizon radar
「超水平線レーダー」の略称。HF帯などで経験するキツツキ(ウッドペッカー:woodpecker)が鳴らすような「カタカタ……」という音色の断続的な妨害電波。この種の電波の発生源は諸説あるが、OTHではないかという。OTHは軍事用で、ICBM(大陸間弾道弾ミサイル)などのミサイルを発射直後に探知する目的で使われている。普通のレーダーは波長が短い超短波かマイクロウェーブを使っているため見える範囲しか探知できない。他方、OTHの発射電波は2MHz〜20MHzなので電離層反射によりDXまで探知できる。OTHは東西冷戦を背景に1960年代初めに開発され、ミサイル一斉発射の群像をキャッチできた。1968年に改良型OTHが実戦配備され、単発のミサイル発射でもキャッチできるようになった。近年のOTHは「前方散乱型OTHレーダー」と呼ばれ、ロケットのエンジンから出るジェットガス(イオン化するため電気を帯びる)から生ずる電離層の変化をキャッチしてミサイル発射を探知している。ミサイルの型式によって電離層の変化が異なるため、どの型式のミサイルが発射されたかも識別できる。


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