Sa-Sz
◆S
strength / signal strength
「信号強度」の略称

◆SAE
Self-Addressed Envelope
自分の氏名・住所を書いた封筒。

◆SASE
Self-addressed, stamped envelope
自分の氏名・住所を書いて切手を貼った封筒。この封筒を別の封筒に入れて切手を貼って相手に郵送する。英語では「セイス」と発音する。日本では「サセ」とローマ字読みする人も多い。

◆SEMI
semi
「半〜」という意味の接頭語。「semiannual」は「半年ごと/年2回の」。「semidiameter」は「半径」。トランシーバのスイッチに「FULL/SEMI」と表示されていればVOXなどの「全自動/半自動」のこと。「VOX」を参照。

◆SHF
super-high frequency
「極超短波」の略称。「センチ波」「センチメートル波」とも。波長は100mm〜10mm(10cm〜1cm)、周波数が3GHz〜30GHzの電波帯。放送衛星(BS)/通信衛星(CS)、無線LANなどで用いられている。アマチュア無線でも一部、使用されている。

◆silent key
silent key
サイレントキー。アマチュア無線用語で「他界する」こと。訃報。ARRLレターではSKと表記している。

◆simplex
simplex
アマチュア無線で一般的な「シンプレックス方式」。通信用語で「単方向通信方式」(単信方式)のこと。二つの無線局が原則的に同一周波数を用いて、片方が通信し終わると「どうぞ」または「k」(−・−)と送信して代わる代わる交信する方式。アマチュア無線ではこの交信方法が主流である。シンプレックス方式は、通信ネットワークでは半2重(half-duplex)といい、一方が送信しているときには他方は送信できず受信状態になり、同時には送信ができない(または送信しない)通信方式のこと。対語は「デュプレックス(duplex)」。双方が同時に送信できる方式は全2重通信(full duplex)という。

◆SINPOコード
Signal strength, Interference, Noise, Propagation disturbance, overall Rating code
「シンポコード」と読む。ラジオ放送の受信を趣味とするBCL(放送受信愛好者)用語のひとつ。受信電波の状態を以下の5項目について「SINPO=45544」などと数値で表す。BCLは1980年前後に一大ブームを迎えたが、その後は少しずつBCL人口は減少していった。

[信号強度](Signal Strength)
[混信の有無](Interference)
[雑音の有無](Noise)
[伝播障害の有無](Propagation Disturbance)
[総合評価](Overall Rating)

 

S(信号強度)

I(混信)

N(雑音)

P(伝播障害)

O(総合評価)

非常に強い

全く無い

全く無い

全く無い

完全に分かる

強い

少しある

少しある

少しある

分かる

普通

かなりある

かなりある

かなりある

どうにか分かる

弱い

相当ある

相当ある

相当ある

悪い

やっと聞こえる

非常にある

非常にある

非常にある

全く聞き取れない

◆SK
silent key
サイレントキーの略語。アマチュア無線用語で「他界する」こと。訃報。ARRLレターではSKと表記している。

◆SKED
schedule
スケジュール(計画、予定)の略語。

◆S/N
Signal to Noise Ratio
「エスエヌひ」と読む。「信号対雑音比」の略称。受信機の性能など多くの分野で用いられていて、この値が大きいほど雑音が少ない状態となる。

◆SOS
SOS
エスオーエス。世界共通の電信による遭難信号。「・・・ −−− ・・・」。SOSには特に意味がない。「Save Our Souls」(人命救助を求む)や「Save Our Ship」(本船の救助を求む)の略語だとする説は間違いだというのが定説である。打電しやすい「・・・ −−− ・・・」が選ばれたというのが真説だとされている。なお無線電話の遭難信号は「Mayday」(メーデー)だが、こちらはフランス語の「m'aider」(help me)に由来する。

◆sounder
sounder
サウンダー。電信音響機のこと。19世紀の半ばごろから1880年代まで盛んに用いられた有線電信装置のひとつ。モールス信号を音でオペレーターに伝える。

◆Spark key
Spark key
スパークキー。接点で直接、無線機をON/OFFしてモールス符号を送出する電鍵。縦振れのオーソドックスな電鍵。マルコーニの時代から現代に至るまで広く長く用いられている。1895年ごろから1920年代にかけての初期の無線電信時代、電鍵は高電圧回路に直結されていたため、モールス符号を打鍵すると、実際に接点からスパーク(火花)が飛んだため、この名がある。
スパークキーとは何かを知る。

タイタニック号が使っていた電鍵と同型のマルコーニ・スパークキー

© W2PM & W1TP

◆SQ
squelch
「スケルチ」の略号のひとつ。SQLを参照。

◆SQL
squelch
「スケルチ」の略号。受信機やトランシーバの受信モード時に、入感が無いときでも聞こえるバックグラウンドの雑音を消すための機能。HFトランシーバやVHF/UHFのFMトランシーバのほとんどにこの機能が搭載されている。雑音混じりの微弱な信号でも受信できるよう、ツマミを回してスケルチのレベルを調整することができる。トランシーバのパネルなどでは「SQL」か「SQ」と略されている。

◆SSB
Single Sideband
「抑圧搬送波単側波帯」または単に「単側波帯」とも言う。搬送波(キャリア)を振幅変調すると生じる下側波と上側波のうち、どちらかだけを送信するモード。搬送波は除去する(実際には抑圧なので非常に弱くする)。AMモードよりもはるかに占有帯域が少なく、消費電力も少ないという長所がある。「下側波帯」のLSB(Lower Side Band)と「上側波帯」のUSB(Upper Side Band)がアマチュア無線バンドで用いられているが、慣習的に9MHz以下ではLSBを、9MHz以上ではUSBを用いる。この“9MHzルール”のいきさつについては本書の「秘話」の項を参照のこと。なおDSB(double side band)はAM波からキャリア(搬送波)成分だけを取り去った両側波帯のこと。1960年代の自作派の間ではDSBとSSBが実験的に混在していた。この時代、メカニカルフィルタやクリスタルフィルタで片方の側波帯信号を除去する「フィルタ方式」が自作派の間で主流だったが、技術度の高いアマチュア無線家の間ではブリッジ回路を用いる「フェ-ジング方式」を採用する人もいた。他に低周波キャリアと搬送波の単一位相シフトでSSB信号を生成する「ウェバー方式」も実用に供されている。

AM波の構造。SSBは搬送波とLower Side BandかUpper Side Bandを抑制する

◆SSN
Sun Spot Number
「太陽黒点数」の略称。太陽黒点とは太陽の光球面で観測される黒い斑点。西洋ではガリレオ・ガリレイ(1564〜1642年)が初めて望遠鏡で発見したという。直径は1万km前後だが、時には10万kmにも及ぶ。諸説あるが、個々の太陽黒点は数時間から数ヵ月で消滅する(大きい黒点ほど長寿命)。高温であることから最大3,000ガウスもの磁場を発生する。太陽活動にはサイクルがあり、太陽黒点数は11年周期(または最短9年、最長14年)で増減し、太陽活動期に太陽黒点数が多い。最近では西暦2000年前後に太陽活動がピークに達したが、2004年の一時期は完全に消滅する日もあった。。太陽黒点数が多い時期は太陽からの紫外線やエックス線や微粒子線の放射が活発なため磁気嵐やオーロラなどの現象が起こりやすくなる。地球の電離層は太陽黒点数に影響を受けやすい。太陽黒点数が増えると、特に6MHzから30MHzあたりの短波帯以下の無線通信で影響を受ける。アマチュア・バンドでは14MHz帯と24MHz帯と28MHzで影響が顕著である。

◆SSTV
Slow Scan Television
「低速走査テレビジョン」を意味する「スロースキャン・テレビジョン」の略称。静止画像を1枚当たり10秒前後(時には数十秒)かけて送受信する。かつてはスキャン・コンバータを使っていたが、パソコンが普及してからはパソコンを使用するアマチュア無線局が増えた。使用する周波数帯域幅は音声と同じかそれ以下である。アナログSSTVとデジタルSSTVとがある。短波帯でSSBモードによりSSTVを楽しんでいる人もいる。SSTV以外に、1秒間に30コマの動画をやりとりする「高速走査テレビジョン」(FSTV:Fast Scan Television)もおこなわれている。コールサインなどの文字を掲示するときは、スーパー・インポーズ装置の一種であるキャラクター・ジェネレータを用いることがある。。ドイツの DD1US 局(Mr. Matthias Bopp)がSSTVとATVの愛好者として名高い。

DD1US局のシャック。このサイトに入ったら、画面左の[Amateur Radio]をクリックすると Mr. Matthias Bopp のシャックが現れる

◆state-of-the-art
state-of-the-art
「最新式の」「最先端の」「最高水準の」という意味。

◆Straight Lever key
Straight Lever key
ストレートレバー・キー。1850年から1880年にかけて複数の電鍵メーカーが競って製造したレバーが真っ直ぐな縦振り電鍵の総称。今でも愛用者が多い。
ストレートレバー・キーとは何かを知る。

◆SWL
Short Wave Listener
「短波受信愛好者」の略称。JARLではアマチュア無線家に対するアワードと同様のアワードをSWLに対しても発行している。本書の日本のアワードなどを参照のこと。

◆SWR
Standing Wave Ratio
「定在波比」の略称。伝送路における高周波電波の進行波と反射波の(多くの場合、電圧の)比率を示す数値。一般にケーブルとアンテナのインピーダンス・マッチングについて用いられ、SWRが1.5以下になるようアンテナ周りを調整するが、1に近いほどマッチングが良好である。SWR値は、SWR計を送信機とアンテナのフィーダーの間に入れて測定する。SWR計を内蔵しているトランシーバも多い。

◆Sメーター
signal strength meter
受信電波の信号強度を測る目的で受信機やトランシーバに搭載されたレベル計。受信信号の検波回路出力を整流して直流とし、針式かLED式の電流計へ送ってレベルを測る。アマチュア無線機の場合、1〜9の目盛りがあって、9以上は20dB、40dBなどのdB値で表示するのが普通である。


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