◆アントン・コバル
M0EDX
Anton Koval
住所: 9 Gretton Road, Erdington, Birmingham B23 5EG, United Kingdom

 アントンは1975年に東欧ウクライナ共和国で生まれた。13歳になった1988年にUT7CTのコールサインを取得した。ウクライナは1991年に独立するまでの間ソビエト連邦の共和国だったので、軍隊に入るなどの事情から、モールス符号を知らないと「おしゃべりなだけの人」(チャターボックス)として軽蔑される雰囲気があり、またモールス通信ができないと上級のアマチュア無線家になれなかった。そこでアントンはモールス符号を習得し、その後は地元のモールス・コンテストで何回か優勝するまでに腕を上げた。そして文科系の大学に入り、英語とドイツ語の研究で修士号を得た。
 UT7CTのコールサインを取得して以来、彼はCWとSSBを欠かさず楽しんできた。
 1996年、ウクライナの母校の学生としては初めてイギリスへ渡ることになった。英国アマチュア無線連盟(RSGB)からの招待がきっかけだった。招いたのは、当時、英国アマチュア無線連盟評議員会の理事だったポール・エサリー(GW3KFE)であった。GW3KFEは当時、アントンの母親と結婚したばかりだったのだ。渡英の年、ウクライナの地元では初めて外国製のトランシーバを手に入れた。それは日本製のTS-520SE(トリオ)だった。
 大学を卒業し、TS-520SEが手に入ったアントンは、ホームページを制作するウエッブデザイナーをしたり、通訳の仕事をしたりしたが、最も楽しかったのは電鍵を自分でデザインして製作することだったという。当時はまだウクライナとイギリスを往復しているだけだったが、ウクライナは電鍵ビジネスをする場所としてはふさわしくないと判断し、ついにイギリス移住を覚悟した。
 いまはCTシリーズ(ウクライナで取得したコールサインから命名)の電鍵を中心に販売している会社アントニー・ウェルシュ社(Anthony Welsh)のオーナーであり電鍵デザイナーであり電鍵コレクターでもある。
 イギリスのバーミンガム(ロンドンに次ぐ大都会)とウクライナの2ヵ所に社屋がある。
 現在のコールサインはM0EDXである。イギリス移住後の2001年に取得した。
 電鍵のアームがラクダの背中のような形をしたキャメルバックキー(CTCBX)やiambicパドルに人気がある。キャメルバックキーは2004年春にデンマークの映画スタジオが撮影の小道具に用いたという。



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