ら〜ろ

本章の目次

           

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◆ライオネル
The Lionel Corporation
J-38などの電鍵で有名な米国のメーカー。大戦中は通信装置などの戦争資材を生産した。

Lionel J-38

◆ライセンス
license
「免許」。合法的にアマチュア無線を運用するには、従事者免許と局免許が必要である。ただし従事者免許があれば、自分で開局しなくてもクラブ局で運用できる。

◆ライン・フィルタ
line filter / power line filter / AC power line filter
100Vの家庭用電源からノイズが入るのを防いだり、逆に送信機から家庭用電源にノイズを送り出さないよう、AC電源ケーブルの手前に挿入するフィルタ。

◆ラウンドQSO
round table QSO / round-table style QSO
「ラウンドテーブルQSO」ともいう。ひとつの周波数で3人以上が順繰りに交信すること。

◆ラグチュー
Rag Chew / chew the rag
雑談。ローカル局(ご近所局)と交わすとりとめのないおしゃべりをローカル・ラグチューという。逆に定形内容の交信をラバースタンプという。「chew the rag」(おしゃべり)に由来するという。

◆ラジアル
radial
「放射状」「輻射状」の意味。1本の垂直エレメントを持つグラウンドプレーン・アンテナでは、アース(グラウンド)の代わりにラジアル(地線)を垂直エレメントの根元などに何本か取り付けている。

◆ラジエーション
radiation
(電波などの)放射、輻射。指向性アンテナの指向性パターンは「radiation pattern」という。

◆ラジエータ
radiator
グラウンドプレーン・アンテナの輻射エレメントをラジエータと呼んでいる。

◆ラジオ
radio
ラジオ放送、ラジオ受信機、無線電信、無線電話、無線機器などの広い意味を持つ言葉。英語圏では「レイディオ」と発音する。アマチュア無線は「ham radio」などと呼ばれている。

◆ラジオダクト
radio duct
対流圏波現象がおこる空間を、輸送管のダクトにたとえて「ラジオダクト」と呼んでいる。「対流圏波」を参照。

◆ラジオ・テレタイプ
radioteletype
「RTTY」を参照。

◆ラストコール
last letter
コールサインの最後の1文字(サフィックスの末尾の文字)。英語圏では「ラストレター」という。

◆ラバースタンプ
rubber stamp
内容がラバースタンプ(ゴム印)のように決まりきった定形スタイルであること。ラバースタンプQSOなどと表現する。特にコンテストやDXや記念局や珍局を相手にするQSOでラバースタンプが用いられる。電話でもCWでも「RS/RST」「名前」「QTH」「リグ」だけを互いに告げるのがラバースタンプQSOの典型例。逆に雑談を交わすのをラグチューという。本書の
「英語のラバースタンプQSO 電話とCWの実例集」を参照。



◆リーダビリティ
readability
RSまたはRSTにおけるR(了解度)のこと。1〜5の5段階で表す。

◆リアクタンス
reactance
「誘導抵抗」。交流の電気回路のコンデンサやコイルで、あたかも電気抵抗であるかのように生じる抵抗成分。誘導性リアクタンスと容量性リアクタンスがある。

◆リグ
rig
装備品の総称。無線機器をはじめ、小さなものから石油掘削プラントのような巨大なものまでリグという。

◆利得
gain
「ゲイン」を参照。

◆リニア・アンプ
linear amplifier
ハイパワーの代名詞的存在になっている電力増幅器。CWやSSBの送信機の終段で用いられる。入力を直線的(linear)に歪みなく増幅して出力する。今でも真空管を使ってリニア・アンプを自作する人がいる。「ベアフット」を参照。

コリンズ 30L-1 リニア・アンプ

◆リピータ
repeater
「レピータ」とも表記する。見通し範囲外の電波通信の自動中継を目的に、各地に設置されている中継器。28MHz帯以上の周波数帯で盛んにリピータ通信がおこわれている。通信衛星にもリピータが搭載されている。
全国のFMモードのレピータ 一覧(430MHz帯〜1200MHz帯 エリア別リスト) by JARL

◆リフレクタ
reflector
「反射器」。ビームアンテナで、前方への指向性を高めるために電波を反射させる役割を持ったエレメント。

◆リボンフィーダ
-
平衡型の給電線のひとつ。2本の電線を平行させて合成樹脂の皮膜で包み込む構造のものが代表的。「平行フィーダ」が正式名。かつて地上波テレビ受像器のアンテナを引き込むために用いられていたが、現在では同軸ケーブルが主流である。「平行フィーダ」を参照。

◆リミッター
limiter
「振幅制限回路」。FM受信機の回路で、検波の前段で信号の振幅を一定にして不要成分を抑える。

◆流星群
meteor stream / meteor shower / MS
「流星雨」(meteor shower)ともいう。毎年、必ず何回も現れる流星の一群。地球で流星になる物質は楕円軌道を描いて太陽の周りを公転しているため、地球の公転軌道と交わるときに流星となる現象は晴れた夜に何回も観測できる。加えて、毎年、上空の決まった方向から多数の流星が観測されるが、これが流星群である。

◆流星散乱通信
Meteor Scatter communication / MS
宇宙通信(space communication)の一種。「MS」と略すことがある。流星が電離層に飛び込んだときに生じる散乱(scatter)を反射体として利用し、見通し外との交信をおこなう手法。主に144MHzなどのVHF帯でおこなわれている。ヨーロッパとアメリカに愛好家が多い。モールス符号による高速CW通信(HS-CW)により、主に144MHz(144.100MHz ± 2kHz)で流星散乱通信の試みがおこなわれている。KM5PO(以前はKD5BUR)の「流星散乱を経由する高速CW通信」(High Speed C.W. via Meteor Scatter)を参照。「HS-CW」を参照。

◆リレー
relay
「中継装置」「中継器」「継電器」。電極の接点を磁力などで物理的に一瞬で動かして電気回路を開閉する。近年は電子的に回路を開閉する装置が普及した。



◆ループアンテナ
loop antenna
ループ状(輪の形)に導線を巻いた指向性アンテナ。真円形だけでなく、四角や楕円形のものもある。小型ながら指向性が期待できることから、フォックス・ハンティング競技などの方向探知などに用いられている。

◆ルーフタワー
roof tower
屋根馬を基台とするアンテナタワー、またはアンテナマストを塔のように立てたもの。

◆ループテスト
loop test
電波などの電気通信で、自分が出した信号を自分で受け取って送信状態をチェックすること。衛星通信や、コンピュータネットワークのルータの検査などでおこなわれている。



◆レシオ
ratio
比率。モールス符号における短点と長点の比率をレシオという。短点と長点のレシオは1対3である。

◆レター
letter
モールス符号で表す1文字。モールス通信では、たとえばA(・−)がletter(文字)、たとえばQSL(−−・− ・・・ ・−・・)がワード。レター単位ではなく、ワード単位で覚えるようになるとモールス通信のヒアリングが上達する。「ワード」を参照。

◆レバー
lever
電鍵の主軸。レバーにノブやパドルや接点やスプリングが取り付けられる。電鍵にはシングルレバーのものと、デュアルレバーのものとがある。iambic方式のエレクトロニック・キーヤーで全自動打鍵するときはデュアルレバーの横振れ電鍵を用いる。

デュアルレバー電鍵のひとつ

◆レピータ
repeater
「リピータ」とも表記する。見通し範囲外の電波通信の自動中継を目的に、各地に設置されている中継器。28MHz帯以上の周波数帯で盛んにレピータ通信がおこわれている。通信衛星にもリピータが搭載されている。
全国のFMモードのレピータ 一覧(430MHz帯〜1200MHz帯 エリア別リスト) by JARL



◆ローカル
local
自局の近くのアマチュア無線局やアマチュア無線家。ローカル仲間は「local ham radio group」、ローカル・ハムクラブは「local ham radio Club」。対語は「DX」。コンピュータネットワークの電気通信では自分のコンピュータ内部がローカル、ネットを通した向こう側がリモート。

◆ローテーター
rotator / antenna rotator
電動で指向性アンテナを回転させる装置。アンテナのフロントがどこを向いているかの東西南北の方角をシャックで確認できる。HFでもVHF以上の周波数帯でも、ビーム・アンテナとローテーターはDX通信には必須。

◆ローディング・コイル
loading coil
アンテナのエレメント長を短縮する目的でエレメントに挿入するコイル。エレメントを直線にすると長くなるが、エレメントの一部をコイル状に巻けば見かけ上のエレメント長を短くできるという発想で考案された。

アンテナ用のローディング・コイル

◆ロード
load
電子回路や空中線に関してロード(load)といえば「負荷」のこと。電力を消費する回路または素子のこと。アンテナもロードの一種である。

◆ローパス・フィルタ
low pass filter / low-pass filter
「低域通過フィルタ」または「低域通過濾波器」などと訳されている。「LPF」と略す。「LPフィルタ」とも表記する。電波や電流の特定の周波数より低い周波数成分だけを通し、それよりも高い周波数は通さないか極端に減衰させる機能を持つ。対語は「ハイパス・フィルタ」。

◆ローパワー
low power
「小出力」。QRPと表現することが多い。

◆ローバンド
low band
1.8/1.9MHz帯、時には3.5/3.8MHz帯を指す言葉。

◆ロールコール
roll call
3人以上が同一周波数で交信するオンエア・ミーティングの一種。司会役のキー局が点呼をとる。各地のクラブ局や同好会から周波数、曜日/日時、キー局のコールサインなどを聞いて参加する。キー局の電波が聞こえたら応答するとよい。

◆ログ
log
原意は「航海日誌」。無線業務日誌。アマチュア無線局にも交信記録が法的に義務づけられていて、相手局のコールサイン、運用者の名前、交信日時、RS/RST、交信周波数、電波型式などを記入する。コンテストの場合はこの限りにあらず。

◆ロケーション
location
運用中の場所や環境。

◆ロッドアンテナ
rod antenna
室内アンテナとして使えるテレビやラジオの付属アンテナに見られるような伸縮できる軽金属製のアンテナ。

◆ロングパス
long path
海外のDX局と交信しているとき、電波が地球の周りを遠回りして長い距離のパス(通り道)で届くのがロングパス、短い距離で届くのがショートパス。パスの「ス」は th なので発音に注意が必要である。対語は「ショートパス」。

◆ロングワイヤー・アンテナ
long wire antenna / long-wire antenna
「LW」と略す。接地アンテナの一種。長いワイヤーを張ったアンテナ。片側を折り曲げてアースとし、反対側で給電する。長波から短波で用いられている。


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